子育ての教育方針は叱るべき?褒めるべき?なのかの教育方針は夫婦の間だけでなく、ママ友の間でも悩む話題だと思います。
そして子どもの成長は親が決める教育方針で大きく変わります。
私自身は主体性のない子ども時代を過ごし、中学でのテスト成績は下から数えたほうが早く、高校、大学のテスト成績はビリから2番目を常にキープ。
そんな私が今このように自主的に情報を発信できる行動力がついたのは、親元を離れたこと、そしてこの研究の存在を知ったこと。
育ててくれた親には申し訳ないが、そのようになってしまったのには教育方針が誤っていたのでは?とないかと感じることが多々あります。
そこで今回は「子育ての教育方針|叱る教育?褒める教育?」について解説します。
こんな悩みがあるかたにオススメです。
27才女性
- 主体性のある子供に育てたい
- 子どもが立派に育つか心配
- 子どもの教育方針が分からない
子どもの育て方、良く日常で起こる子育て場面を例題に解説します。
素敵なパパ・ママになりましょう。
子育ての教育方針|叱る教育?褒める教育?
まず、結論です。
子育ての教育方針で重要なのは
重要な子育てポイント
- 行動を促したいときには褒める
- 行動をやめさせたいときには叱る
「そんなこと当たり前じゃないか」そんな声が聞こえてきそうですが、断言します。
確かに行動をやめさせたいときに叱る。これはできている家庭が多いです。
しかし、圧倒的に「褒める」が不足している家庭は多いです。
「褒める」が少ない家庭では、子どもがうまく学習できません。
どんなことが良くてどんなこと悪いのかこれを教えてあげるのが教育です。
このような学習方法はオペラント条件付けと呼ばれ、ヒトだけでなく犬など哺乳類全般に組み込まれた仕組みです。
ここからはヒトがどのようにして学習をするのかについて解説します。
ヒトの学習
まずは子供だけでなくヒトの学習がどのように行われているのかについて解説します。
先ほども言いましたが、人間は飴と鞭がしっかりしていると学習します。
この学習はB.F.スキナーという研究者が発見したものです。
スキナーは動物が押せるレバーを設置して、行動に応じて食べ物や水が出てくる穴を作りました。
そして空腹ラットにレバー押したら餌を出すということを段階的に行ってみました。
マイヤーズ心理学 著:D.マイヤーズ 訳:村上郁也 西村書店 から引用
その結果、
スキナーの研究結果
- 動物は報酬をもたらす行動を繰り返す。また望まない結果をもたらす行為を回避する。
- さらに望みの行動が現れたときに、報酬を与えることで、徐々に複雑な行動も行えるようになる。
面白いですね
実際にスキナーが行った研究では
- レバーを向くたびに少量の食べ物を与える。
- レバーに向く行動が定着したら今度は近づいたときだけ食べ物を与える。
- 次はさらに近づけたときに与える。
- 最終的にはレバーを押せたら食べ物を与える。
スキナーはこのように段階的にレバーを押したら食べ物をとれるようになると学習させました。
そしてこの学習は子供や大人の場合でも同じことが言えます。
子どもに勉強させたい場合で例えると
机に向かったら褒める。本を開いたら褒める。と徐々に段階的に行い行動が定着すると「親が勉強しなさい」と言わなくても勝手に行うようになるでしょう。
そして望ましくないことをした時には無視、もしくは叱ること。そうすることで子供は何がいいことなのか?悪いことなのかを学習します。
子育てのNG行動
ここからはこんな学習させてませんか?というのを解説します。
たとえばこんな場面。
靴をはかせてほしい子供
子供:「パパ靴を履かせて~」。
パパ:「ちょっと待ってや~」でも携帯を見続ける。
子供:「…早く履かせてよー」と泣き始める。
パパ:「ぎゃあぎゃあ言わない」ちゃんと履きなさい。と結局子供に靴を履かせてあげる。
という一連の流れ。実はこれにも学習がありました。子供、そして親にも
この例で考えていくと、
子供は泣くことでパパの注目が手に入るから泣くことを学習する。
そして、パパは子供が泣いたときにはいうことを聞いてあげたら泣き止むことを学習する。
これでなかなか自分で靴をはけない子どもができるというわけです。
もう一つ例を出すと
スーパーの子供
子供:「ママお菓子買って」
ママ:「昨日も買ったでしょ。だから今日は我慢しなさい。」
子供:「やだやだやだ~」と泣き始める
ママ:「泣かないの・・・。しょうがない、早く選びなさい」
この例ではどうでしょうか?
お菓子コーナーで駄々をこねる子供は、泣くことでお菓子を買ってもらうことを学習しましたね。
そしてママは泣くのを黙らせるためにお菓子を与えましたね。
つまり、一番言いたいことは子供は泣くことを学習し続け、親は何かを与えると子供が黙ることを学習している。
この状態が続いていくと子供は大人になっても、親に何かを要求し続け、親は子供に何かを与え続ける。そんな家庭になるでしょう。
ここでのポイントは叱ることを決めたのであれば絶対に報酬を与えてはいけません。
子供に靴を履かせるという行為やお菓子を買ってあげる行為は子供にとって報酬です。
つまり、叱っているけど報酬が与えられているので、泣く行動が学習されます。
叱ると決めたなら徹底的に報酬を上げないようにしましょう。
子育てのOKな行動
ここからはうまく学習できた時の具体例を見ていきましょう。
先ほどと似ている状況で見ていきましょう。
靴をはかせてほしい子供
子供:「パパ靴を履かせて~」。
パパ:「ちょっと待ってや~」でも携帯を見続ける。
子供:「…早く履かせてよー」と泣き始める。
パパ:「靴を履こうとしたんだね、すごいね、えらい」どこに足を入れるかわかる?
子供:「ここ?」
パパ:「おー、すごい、正解、ばっちり」
という一連の流れ。
先ほどと似ている状況で違う点は、子どものできている点を褒めるところです。
まずは靴を履こうとしているところを褒めてあげましょう。そうすると履けると褒められることを学習します。
そして段階的に靴をどうやると履けるかを学習を進めていくため、泣くことなく自分で靴を履けるようになります。
何より親も怒る必要がなく、ストレスがたまりません。
もう一つ例でも見てみましょう
スーパーの子供
子供:「ママお菓子買って」
ママ:「昨日買ったお菓子がまだ残っているよね。ゆっくり食べれて偉いわね」
子供:「うん、まだ残っているよ」
ママ:「またなくなったら買いに来ましょう」
少し強引ですが、とにかく小さなことを褒めてあげましょう。
スキナーが行った研究と同様に、徐々に適した行動へ誘導してあげること。これが重要です。
そうすれば、子供もできることが徐々に増えていき立派な大人に育つでしょう。
まとめ
いかがだったでしょう?
科学的な観点から見て、褒めることも叱ることも重要なことが分かっていただけたかと思います。
一番いけないのは中途半端です。
悪いことをした時には叱る、良いことができたときには褒める。これをメリハリをつけて行うことで子供は学習できます。
そして、叱られた後の子供はちゃんと学習し、その後は適した行動を取ろうとするものです。
その適した行動を見逃さないように褒めてあげること。それによって子供の学習は強化されます。
あなたの教育方針の参考に少しでもなればいいなと思います。
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